Underground Resistance (アンダーグラウンド・レジスタンス)

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Underground Resistance(アンダーグラウンド・レジスタンス)

URことUnderground Resistanceはアメリカ・デトロイトを中心に活動しているテクノユニット・レコードレーベルの名称です。1989年 “Mad” Mike Banks、Jeff Millsによって結成され、91年にRobert Hoodが加入しました。

フロントマンであるMike Banksは元々バンドマンでギター、ベース、キーボードを演奏し、Parliament / FunkadelicなどP-Funk関連のスタジオミュージシャンとしてキャリアをスタートしています。そのため、デビュー当時から非常に音楽的な作品をリリースしており、誕生したばかりの荒削りであったテクノミュージックを次のレベルへと引き上げました。

Mike Banksとダンスミュージックとの出会いは、シカゴに住む姉に連れられて行ったクラブで流れていたアシッドハウスでした。シカゴでの衝撃も冷めやらぬままデトロイトへ戻り、アシッドハウスを作る機材を買うために立ち寄った楽器店でデトロイトテクノのオリジネーターJuan Atkins(ホアン・アトキンス)と出会い、テクノへの道が決定づけられました。

ホアン・アトキンスからはドラムマシンなどの機材の使い方やレコードの作り方、そして、そのころ誕生したばかりのテクノミュージックを教わりました。

その後、デトロイトでDJをしているMike “Agent X” ClarkとJeff Millsと出会い、URを始動することになります。

結成当時レーガン政権によって景気後退していた都市部の社会的・政治的な混乱を活動に関連付け、各々の意識の向上と政治的変化の促進を促すことを目的としていました。

当時テクノは最先端の音楽だったにもかかわらず、URはデトロイトの低層アフリカ系アメリカ人にアピールを試みていました。URは彼らに人種や民族の枠を超え、貧困サイクルから抜け出し、アフリカ系アメリカ人としてのアイデンティティを持つことを促しました。

URの活動は秘匿性を重視しており、ライブパフォーマンスでは黒の衣装に身を包み、顔を布や目出し帽などで隠して行い、時に販売するレコードのラベル面は真っ黒で何も書かれていないことさえありました。また、インディペンデントを標榜しており、メジャーなレコード会社からのオファーを全て断り、レコード制作、宣伝、配給、グッズ販売にいたるまで全て自分たちで行っていました。

URがヨーロッパツアーを行うようになり、人気が高まるにつれ、Jeff Millsは組織を拡張して世界に出て行くべきだと感じました。しかし、 Mike Banksはデトロイトの地域社会に根付いてこそURの存在意義があると感じており、デトロイトを離れる気はありませんでした。意見の相違がある中、Jeff MillsはニューヨークからレジデントDJの誘いが来たことによって、URを脱退し、デトロイトを離れることになりました。

1992年にJeff MillsとRobert Hoodが脱退したのちは、Mike Banksと流動的なメンバーのプロジェクトとして活動を続けています。

作品としては92年の「NATION 2 NATION」、93年の「WORLD 2 WORLD」、「GALAXY 2 GALAXY」の」3作が代表作として知られています。
中でも「GALAXY 2 GALAXY」収録の「Hi-Tech Jazz」はグループ最大の人気曲として今でも人気を博しています。

Galaxy 2 Galaxy – Hi-Tech Jazz @ METAMORPHOSE SPRING 12

発表当時日本はアッパーなハードコアテクノが主流で、URが来日した際もあまり歓迎されなかったと言われています。しかし時を超え、現在この曲は日本を始め世界中で高い人気を誇っています。

URはレーベルとしても、DJ Rolando、Drexiya、Suburban Knight、DJ Skurgeなど様々なアーティストを輩出しています。1999年には最大のヒット曲、DJ Rolandoの「The Jaguar」をリリースし、世界的大ヒットとなりました。

1998年には当時活動に携わっていたメンバーが一堂に会したアルバム、「Interstellar Fugitives」をリリースしました。

2005年からは、アルバム「Galaxy 2 Galaxy」から着想を得て、URの別名義として「Galaxy 2 Galaxy」の名でも活動をしており、テクノおよびジャズを融合した音楽集団として世界中でライブ演奏を披露しています。

長年の活動が評価され、2014年にはニューヨーク近代美術館(MOMA)での講義と討論会に招かれています。

URの楽曲は高い音楽性・メッセージ性に加え、繊細かつ作りこまれた楽曲が高く評価され現在でも未だ高い人気を誇っています。

Underground Resistanceのおすすめ曲

The Reese Project – The Colour Of Love (Underground Resistance 12″ Mix)

Underground Resistance ‎– Sweat Electric

Underground Resistance (feat Yolanda) – Living For The Nite

Underground Resistance – Sometimes I Feel Like

Underground Resistance – Illuminator

Underground Resistance – Transition

Underground Resistance – Windchime

Underground Resistance – Jupiter Jazz

Underground ResistanceのDJ Mix

Underground Resistance – live @ Funkhaus Berlin (Full Set HiRes) – ARTE Concert

Underground Resistanceのライブ

Underground Resistance Presents Timeline | Boiler Room & Ballantine’s Stay True Scotland Live Set

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