音楽生成AIプラットフォームを手掛けるSunoは、ユーザーが作成したAI楽曲を12インチのフィジカルレコードとして製造・配送する新サービス「Suno Vinyl」のウェイティングリストを開設しました。
本サービスは、デジタル上で制作された楽曲を形ある作品として手元に残す仕組みを目指して設計されています。サービスページによると、価格は1枚あたり45ドル(送料別)の予定で、近日中のサービス開始を予定しています。
同社は「ストリーミング以上の価値がある楽曲もある」というコンセプトを掲げ、記念日や誕生日のトラック、個人的な記念品や贈り物としての利用を呼びかけています。
制作プロセスでは、ユーザー自身のSunoライブラリから最大46分までの音源を選び、トラックリストを構築できます。レコードジャケット(スリーブ)や中央のレーベル部分には、ユーザー自身のアートワークやSunoが提供する素材を適用可能です。
製品はフルカラー印刷のスリーブやレーベルとともに製造され、品質チェックを経たうえで指定の住所へ届けられます。使用される盤面は環境に配慮したPETG素材の12インチ黒盤で、同社は簡易的なノベルティカット(簡易刻印)ではなく、本格的なプレスレコードである点を特徴として挙げています。
今回のフィジカル市場参入は、同社の事業成長と著作権を巡る権利者側との議論が続く中で発表されました。Sunoは2026年6月に4億ドル以上の資金を調達し、評価額が54億ドルに達した実績を持ちます。
一方で、AIモデルの学習データを巡っては2024年にRIAA(全米レコード協会)主導のもと主要レコードレーベルから提訴されました。主要レーベルのうちWarner Music Groupとは2025年11月に和解してライセンス契約を結んだものの、Universal Music GroupおよびSony Musicとの法廷闘争は現在も続いています。


