ハウスミュージック・DJ・クラブカルチャーおすすめ映画10選+おまけ動画

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テクノ、トランスやEDMなど後のクラブミュージックに大きく影響を与えたハウスミュージック、その前史的なディスコを含め、DJ、クラブカルチャーを題材にしたおすすめ映画10選です。

ハウスミュージックがどこから影響を受け、どのように生まれ、発展したのかを知りたい人は、「ディスコドキュメンタリー映画」の3つの作品がおすすめです。

ハウスミュージックが最も盛んだった90年代を中心としたハウスシーンを知りたい人は、「ハウスミュージックドキュメンタリー映画」の4つの作品がおすすめです。

あまりハウスミュージックやクラブミュージックに馴染みのない人は、「クラブミュージックをストーリーにした映画」の3つの作品から見ると、わかりやすく楽しめるのでおすすめです。

ご紹介する作品はおまけ動画の「303」以外は日本語字幕版のDVDが販売やレンタルされています。「アマゾン」や「ツタヤディスカス」などで見つかりますので探してみてください。

目次

ディスコドキュメンタリー映画

Disco Spinning The Story

ディスコ

おすすめ度 :  公開年 : 2007年

「I Will Survive」でグラミー賞最優秀ディスコ・レコーディング賞を受賞したシンガー、Gloria Gaynor(グロリア・ゲイナー)がホストを務めるインタビューを中心としたドキュメンタリー。

アメリカで60年代後半に起こったベトナム反戦運動やゲイ解放運動などの参加者はティーンエイジャーがほとんどで、その中からヒッピーカルチャーの影響を受けたユニークなコミュニティが多数生まれました。

フリーラブ、ピース、ドラッグを掲げた60年代の哲学と思想を実践したディスコは、70年代中盤から映画「カーウォッシュ」、そして、ジョントラボルタ主演の「サタデーナイトフィーバー」で全世界へと爆発的に拡がりました。

ディスコはフランス語のディスコテークが語源とされており、 フロアで音楽に合わせダンスをするという形はヨーロッパからアメリカにもたらされたと考えられています。もともとはダンスバンドがダンスフロアの主役だったが、徐々にレコードをかけるDJへと主役は移っていきました。

ファンクの帝王James Brown(ジェームス・ブラウン)のファンクグルーヴが音楽的自由を押し広げ、Berry Gordy Jr.(ベリー・ゴーディ・ジュニア)のモータウンレーベルが魂の音楽ソウルミュージックをポップスの次元へ昇華しました。

そして、MFSBのEarl Young(アール・ヤング)がディスコビートを確立し、フィリーソウルと呼ばれるフィラデルフィア産のサウンドはディスコの基盤を築き、その後、Salsoul(サルソウル)レーベルなどへ継承され、そのサウンドをより確固たるものとしました。

ラジオで定番だった3分というフォーマットはダンスフロアでより長く同じ曲を聞いて踊りたいという欲求から、サウンドエンジニア、リミキサーであるTom Moulton(トム・モウルトン)によってエクステンドMIXと呼ばれる長尺曲に リミックス される手法が生まれました。

70年代後半、古い劇場を改装した大型クラブStudio54では上流社会の社交場としてドラッグ、性が乱れ、多くの業界人が訪れました。KISS、ブロンディ、ローリングストーンズなどロック、パンクのアーティストもディスコの魅力にインスパイアされ、ディスコの要素を取り入れた楽曲が制作されました。

クイーンの「Another One Bites The Dust」はCHIC(シック)の「Good Times」のタイトなファンクサウンドからインスパイアされて生まれたのは有名な話です。また、シュガーヒルギャングの「Rapper’s Delight」では「Good Times」が サンプリング され、初めてレコーディングされたラップ作品として、その後のサンプリングというアートフォームを生み出したヒップホップの礎となりました。

しかし、過剰な供給をもたらした結果、ディスコ反対派がレコードを燃やす抗議運動を起こしたりと徐々にディスコの崩壊へと繋がっていく流れが出てきました。

「Disco Spinning The Story」では当時の映像、楽曲と共に、そのブームの渦中にいたアーティスト達のインタビューが多数収録されており、他では見ることが出来ない貴重なストーリーが凝縮されています。

https://www.youtube.com/watch?v=C6c8koichOc

Love Is The Message

The Gallery

おすすめ度 :  公開年 : 2014年

軽快な70年代ダンストラックスに当時の貴重なThe Gallery(ザ・ギャラリー)の映像とNicky Siano(ニッキー・シアーノ)、David Mancuso(デヴィッド・マンキューソ)、 Frankie Knuckles(フランキー・ナックルズ)のインタビューで構成されたドキュメンタリー映画。

60年代の後半、フロードウェイのSOHO(ソーホー)と呼ばれる地区でデヴィッド・マンキューソが自宅で、後にThe Loft(ザ・ロフト)と呼ばれるパーティーを始めました。サウンドシステムはアートだと言い切るマンキューソが作り上げたザ・ロフトのサウンドシステムは誰もが別格だと表現しました。

そのザ・ロフトがマンキューソの休暇のため一時休業する頃、当時17才だったニッキー・シアーノは自分の好きなようにDJプレイが出来る自分のクラブを作るために、兄のジョーに出資してもらい1977年にザ・ギャラリーというクラブをオープンさせます。

ザ・ロフトの常連でもあったニッキーはザ・ロフトのようなパーティーを目指しました。ザ・ギャラリーは音を3つの帯域に分けて出力する3WAYクロスオーバーのサウンドシステムを導入した最初のクラブであり、またDJプレイ用にピッチを変更出来る3台のターンテーブルをセッテイングした最初のクラブでもあります。

ザ・ロフトと同じく会員制のパーティーで、メンバー3人以上の推薦がなければ会員になることが出来なかったため、自然と気心の知れたメンバーが多く集まるアットホームなパーティーになりました。

ザ・ギャラリーには若き日のLarry Levan(ラリー・レヴァン)、フランキー・ナックルズが、風船を膨らませたり、ビュッフェの用意をする係として働いていて、フランキーが当時の思い出をインタビューで語っています。

「みんなの人生において経験したことのないようなベストな時間を過ごして欲しい」とニッキーシアーノが当時のインタビューに答える通り、心からダンスに没頭する美しい人々の映像が残されています。

Maestro

paradise garage

おすすめ度 :  公開年 : 2005年

ニューヨークの伝説のクラブParadise Garage(パラダイス・ガラージ)を中心とした当時の映像とインタビューを交えたドキュメンタリーフィルム。

オーナーであるMichael Brody(マイケル・ブロディ)が1977年にオープン。天井の高い当時の最大規模の大箱で、システムやサウンドも再先端でした。パラダイスガラージもやはりザ・ロフトのパーティーの在り方やサウンドシステムへのこだわりと言った面で大きく影響を受けていました。

DJとして迎えられたラリー・レヴァンはサウンドエンジニアのRichard Long(リチャード・ロング)と共にパラダイスガラージのサウンドを作り上げました。

口コミで噂が拡がり、オープン当初は会員制だったため、エントランスには多くの客が一緒に入れてくれる会員を探そうとたむろしていました。客層は他では見られないオシャレな人たちが集まり、レコード業界はもちろん、ファッション界や、アート界にも絶大な人気があり、カルバン・クラインやキース・ヘリングもその顧客の一人でした。

多くのガラージクラシックを残したWest End RecordsのMel Cheren(メル・シェレン)はマイケルの元恋人であり、パラダイスガラージの後援者の一人でもありました。人種、セクシャリティ、老若男女問わなかったが、徐々に金曜日はストレート、土曜日はゲイが集まるといったように住み分けされていきました。

ガラージは夜から翌日の昼頃まで行われることも多々あるため、簡易ベッドにフルーツやサンドイッチ、サラダ、コーヒー、紅茶などが無料で提供されていました。ダンスフロアでは自己を表現するため、多くのダンサーがダンスで魅せあいました。

そのため、ダンサーがより深く踊りに集中するように、ラリー・レヴァン、トム・モウルトン、Tee Scott(ティー・スコット)、Walter Gibons(ウォルター・ギボンズ)、Francois K(フランソア・K)、Jelly Bean(ジェリー・ビーン)などのDJ、リミキサー達によって楽曲が長尺にリミックスされ、それに伴いレコードフォーマットも LPから12インチ に主役が変わっていきました。

栄光はいつまでも続くと思われたが、ドラッグとフリーセックスが蔓延していたため、まだウィルスとして名前も知られていなかったエイズウィルスが1981年頃からゲイコミュニティを中心に拡がりました。オーナーのマイケル・ブロディも感染したその一人で、死期を悟ったマイケルはパラダイスガラージを閉店することを決めました。

1987年に行われた2日間のクロージングパーティーには14000人が訪れ、10年続いたパラダイスガラージに幕を下ろすことになりました。

後世に大きく影響を与えたパラダイス・ガラージを誕生から、その終焉までを当時の関係者や、多くのレジェンド達が語り、パラダイスガラージを現代に繋げてくれています。

ハウスミュージックドキュメンタリー映画

Back In The House

back in the house

おすすめ度 :  公開年 : 2014年

DJとしての活動もしているフランス人監督Farid Slimani(ファリッド・スリマーニ)が、15年以上の歳月をかけてニューヨークのハウスミュージックシーンを取材し、DJ、シンガー、ダンサー、レーベルスタッフ、パーティーピープルなど200名以上へのインタビューを録りため、編集した90年代のNYハウスミュージックシーンを切り取ったドキュメンタリー映像。

NYのクラブシーンで音楽的な影響を受けたフランキー・ナックルズがシカゴのThe Warehouse(ウェア・ハウス)でレジデントDJをし、大きな成功を収めました。その時にかけられていた楽曲群が「ウェアハウスでかかっているような曲」として人気を博し、いつしか略して「ハウスミュージック」と呼ばれるようになりました。

フランキーナックルズに大きな影響を与えたであろう一人、ラリー・レヴァンがレジデントを務めたニューヨークのパラダイスガラージが87年に無くなって以降、シカゴのハウスミュージックとパラダイスガラージの両方に影響を受けた新しい世代がニューヨークの街を中心にハウスミュージックシーンを形成し、拡大していきました。

多くのメジャーアーティストのハウスリミックスが作られるなど、世界的なハウスミュージックのムーブメントとなり、これが後に90’sハウスと想起されるハウスミュージックの最盛期となりました。

90年代のニューヨークのクラブは朝の8時までオープンしているのが当たり前で、サウンドファクトリーではジュニア・バスケスが毎週3000人のお客さんを踊らせ、シェルターではティミー・レジスフォードがディープでソウルフルな選曲で、ダンサーの心を掴みました。

ジョー・クラウゼル、フランソワ・K、ダニー・クリヴィットの立ち上げたパーティー、Body&Soulは日曜の午後という集客には不利な条件で開催され、最初期のパーティーにはお客さんは50人もいなかったが、3人の音楽に真摯に向き合う情熱が、多くのクラウドを引き寄せ、現在も形を変えつつ世界各地で開催される大人気のパーティーとなりました。

デヴィッド・モラレスが立ち上げたレーベルにフランキー・ナックルズが参加し、Def Mix Productions(デフ・ミックス・プロダクションズ)としてマイケル・ジャクソン、ホイットニーヒューストン、マドンナ、マライア・キャリー、U2など多くのメジャーアーティストのハウスリミックスを生み出しました。

マスターズアットワークもまた多くのメジャーアーティストのリミックスをこなしつつ、別名義のプロジェクトであるNuyorican Soul(ニューヨリカン・ソウル)では、自分たちのルーツであるラテン音楽を前面に出し、生演奏を存分に取り入れハウスミュージックの枠を押し拡げました。

ハウスミュージックを知らない世代も、当時のハウスブームの世代もオールマイティーに楽しめ、見るたびに新たな発見が得られるドキュメンタリー。

インタビュー収録アーティスト

Frankie Knuckles(フランキー・ナックルズ )/ Louie Vega(ルイ・ヴェガ) / Kenny Dope(ケニー・ドープ )/junior vasquez(ジュニア・バスケス)/Danny Tenaglia(ダニー・テナグリア) / Joe Claussell(ジョー・クラウゼル) / Francois K(フランソワ・K) / Danny Krivit(ダニー・クリヴィット) /Timmy Regisford(ティミーレジスフォード)/ David Morales(デビッド・モラレス)/ Todd Terry(トッド・テリー) / Armand Van Helden(アルマンド・ヴァン・ヘルデン) / Juan Atkins(ホアン・アトキンス)/ Roger Sanchez(ロジャー・サンチェス) / Kerri Chandler(ケリー・チャンドラー) / DJ Sneak(DJスニーク) / Erick Morillo (エリック・モリロ)/ Dj Disciple(DJディサイプル) / C&C Music Factory(C&Cミュージックファクトリー) /Dimitri From Paris(ディミトリ・フロム・パリス) David DePino(デビッド・デピーノ) /Steve “Silk” Hurley(スティーブ・シルク・ハーリー) Kenny Bobien(ケニー・ボビアン) /Ultra Nate(ウルトラ・ナテ) / Crystal Waters(クリスタル・ウォーターズ) など

当時のレコードショップ
Vinylmania(ヴァイナルマニア)、Dance Tracks(ダンス・トラックス)など

当時のクラブ
Sound Factory(サウンド・ファクトリー) / Sound Factory Bar(サウンド・ファクトリーバー) / Tunnel(トンネル) / Twilo(トゥワイロ) / Lime Light(ライムライト) / Red Zone(レッドゾーン) / Club USA(クラブUSA) /Palladium(パラディウム)/ Zanzibar(ザンジバー) / Life(ライフ) / Champs(チャンプス) / Webster Hall(ウェブスター・ホール) など

The Unusual Suspects

The Unusual Suspects

おすすめ度 :  公開年 : 2007年

シカゴのDJ、チップ・Eが監督をし、5年の歳月を掛けて完成させたシカゴハウスドキュメンタリー。

軽快なシカゴハウストラックスに、Loleatta Holloway(ロリータ・ハロウェイ)、Frankie Knuckles(フランキー・ナックルズ)、Robert Williams(ロバート・ウィリアムズ)、Joe Smooth(ジョー・スムース)、Steve “Silk” Hurley(スティーブ・シルク・ハーリー)、Glenn Underground(グレン・アンダーグラウンド)、Larry Heard(ラリー・ハード)、Jesse Saunders(ジェシー・サンダース)、Andre Hatchett(アンドレ・ハチェット)などシカゴに関わりがあるDJ、シンガー、クラブオーナーなどがインタビューに答えていきます。

最初の「ハウスミュージックとは何か?」の質問から始まり、「DJを初めたきっかけ」に続き、そして、「WBMX、Hotmix5のラジオショー」「レコードショップインポーツ」、「チップ・E」、「フランキー・ナックルズ」、「アンドレ・ハチェット(日本での地名度はないが、シカゴではフランキー・ナックルズ、ロン・ハーディーと並ぶハウスレジェンド)」、そして「The Music Boxのレジデントだったロン・ハーディー」の話と続いていきます。

ウェアハウス以前のシカゴシーンはラジオパーソナリティーのハーブ・ケントのラジオショーがシカゴのハウスキッズ達に大きな影響を与えていました。ロバート・ウィリアムズがオーナーである伝説のクラブ、ウェアハウスは実際にはUSスタジオという名前があったが、倉庫のような建物だったため、ウェアハウスと呼ばれていました。

パラダイスガラージの音響設計をしたリチャード・ロングがウェアハウスの音響も設計し、ツイーターは天井からぶら下げられ、4WAYクロスオーバーのシステムが導入され、シカゴのミュージックラバー、ダンサー達を虜にしていきました。

ミュージックボックスではアシッドパンチという炭酸飲料のパンチに幻覚剤であるLSD(通称アシッドと呼ばれている)を混ぜて、客に出していたと噂されているが、ハウスダンサー達にとってはお酒すらも必要なく、ただ音に酔いしれ、踊ることこそが一番のハイになる方法で、ドラッグなどは必要なかったと証言されています。

だが、ドラッグの噂に辟易していたフランキーは自分のクラブを作るため、ウェアハウスを辞め新たなクラブ、The Power Plant(パワープラント)をオープンします。その後、フランキー・ナックルズの居なくなったウェアハウスは人気がなくなり、新たにThe Music Box(ミュージックボックス)としてリニューアルすることになりました。そのレジデントとして迎えられたのがロンハーディーでした。

火曜日に開催されたロン・ハーディーのパーティーはフランキーと人気を2分する伝説のパーティーとなりました。当時、現在のように評価されていなくて、中古楽器店で二束三文で販売されていたTR-808やTB-303といったリズムマシーンを使って、地元の若きアーティストたちは盛んにトラック制作を始めました。

そのシカゴ産のハウストラックスは、ロンの元にオープンリールテープの状態で持ち込まれ、ロンはピッチ調整の付いたオープンリールデッキを巧みにレコードとミックスして特徴的なマシーンビートをシカゴの町に浸透させていき、ここからシカゴハウス、アシッドハウスとよばれる特徴的なサウンドが発展していきました。

Liquid Vinyl

liquid

おすすめ度 :  公開年 : 2007年

インタビューを中心にしたドキュメンタリーで、どちらかといえば、ある程度ハウスミュージックやクラブミュージックに詳しい人向けかもしれません。

  • パラダイスガラージ、ラリーレヴァンの話
  • トニーハンフリーズ
  • カールコックス
  • DJのスーパースター化
  • DJの在り方
  • ミキシングと選曲の関係性
  • DJのプロダクションとリミックスワーク
  • マイアミのWMC(ウィンターミュージックカンファレンス)
  • ダンスフロアが秘める神秘性
  • <ダンスミュージックの移り変わり

上記のような話を、Frankie Knucles(フランキー・ナックルズ)、Carl Cox(カール・コックス)、David Morales(デヴィッド・モラレス)、Tony Humphries(トニー・ハンフリーズ)、Little Louis Vega(リトル・ルイ・ヴェガ)、Goldie(ゴールディー)、Roger Sanchez(ロジャー・サンチェス)、Christopher Laurence(クリストファー・ローレンス)など世界的なDJ、アーティストによって語られています。

Put The Needle On The Record

needle

おすすめ度 :  公開年 : 2006年

2006年制作のマイアミの WMC(ウィンター・ミュージック・カンファレンス) でのドキュメンタリームービー。

Josh Wink(ジョッシュ・ウィンク)、Deep Dish(ディープ・ディッシュ)、Crystal Method(クリスタル・メソッド)、 Paul Oakenfold(ポール・オーケンフォールド)、BT(ビー・ティー)、Danny Tenaglia(ダニー・テナグリア)などが登場する。

  • ディスコ
  • ハウス
  • DJ達のバックグラウンド
  • ダンスミュージックのジャンル
  • パーティープロモーターの話
  • DJ機材について
  • DJのトラックメイキング
  • DJ、ダンスミュージックのメジャー化

1人1人のインタビューは短くリレーのように矢継ぎ早に展開されていく。掘り下げた話ではなく、ダンスミュージックシーンについての包括的な内容となっているのでざっくりとクラブシーンについて知りたい人におすすめです。

しかし、現役のDJ、またはDJを目指している人にとっても、ハッと気かされるような発言もあったりします。

クラブミュージックをストーリーにした映画

Eden

eden

おすすめ度 :  公開年 : 2016年

90年代から00年代にかけてのパリを舞台にしたハウスDJの物語。

ガラージに夢中な20代の主人公ポールは友人のスタンと一緒にチアーズというパーティークルーを結成します。チアーズが開催したパーティーはパリで人気になり、大きなパーティーへと成長していきました。

しかし、ずっと続くと信じていた成功は、ニューヨークへDJツアーに出掛けている間に、起きたある事件以降少しずつ歯車が狂っていきます。

2000年代に入ると、クラブの流行はエレクトロハウスなどが主流となり、ガラージではパーティーに人が入らなくなっていき、ポールは徐々に借金を重ね、酒、ドラッグに溺れ、DJとしての輝きも失っていき…

劇中にはDaft Punk(ダフトパンク)の2人が主人公と交流し、ホームパーティーで回してた駆け出しの2人がスターになっていく様が所々に描かれています。また、トニー・ハンフリーズが大物サウンドプロデューサー役として本人が登場しています。

全編を通して、センスの良い軽快なハウスミュージックが散りばめられていて、リアルなパーティーシーンが描かれていて、ハウスミュージックをあまり知らない人でも楽しめる作りになっています。

54

Studio 54

おすすめ度 :  公開年 : 2002年

70年代後半に実在したニューヨークのクラブ「Studio 54」。

ニュージャージー出身の垢抜けない青年シェーンは、一番ヒップだと噂のニューヨークのクラブ、Studio54に友人達と遊びにいく決心します。

しかし、54のエントランスではオーナーのスティーブ・ルベルが来客をチェックしており、ファッションセンスやタレント性のあるものしか入場を許されませんでした。

友人達は入場を許されなかったが、シェーンはスティーブ・ルベルに気に入られ入場を認められ、夢のような54での一夜に魅せられたショーンはやがてスタッフとして働き始めます。

若さとルックスの良さで、スタジオ54にくる女性たちに気に入られたショーンはたくさんの女性と関係を持ち、やがて54の花形であるバーテンダーに昇格し有名になっていきます。

しかし、時が経つにつれ、シェーンは54の狂乱の世界に徐々に疑問を感じ始めます。そんな中、54は脱税とドラッグで国税局とFBIの捜査対象となり、少しずつ証拠を固められつつありました。

エンディングロールでは、実際に当時のStudio54を訪れたアンディ・ウォーホルやジョン・トラボルタ、ローリングストーンズのミック・ジャガーなど有名人のフォトショットが流れ、いかに業界人の御用達のクラブだったかがわかります。

Human Traffic

human-traffic

おすすめ度 :  公開年 : 2000年

UK産ナイトクラビングを舞台にした青春ムービー。

BBC Radio1 のDJ Pete tong(ピート・トン)が音楽監修し、クラブオーナー役ではUKのレジェンドDJ Carl Cox(カールコックス)が出演しています。

ビッグビート、ジャングル、テクノ、ヒップホップ、ハウス、トランスなど様々なジャンルのクラブミュージックをバックグラウンドにUKの若者の日常を淡々と描いた話。

特に盛り上がるシーンもオチもないストーリーですが、日常の退屈さや、葛藤をクラブで発散しようとする若者の普遍的な姿が描かれていて、クラブに対する期待感、わくわくする気持ちが伝わってきます。

クラブに行ったことのない若年層や最近クラブに行き始めた方におすすめです。

おまけ動画

808

おすすめ度 :  公開年 : 2015年

楽器メーカーRoland(ローランド)のリズムマシンTR-808のドキュメンタリー。TR-808はダンスミュージックには定番の機種で、テクノ、ハウスの誕生に大きく貢献しました。ヴィンテージリズムマシンとして、高額で取引されており、現在も多くのアーティストに使用されています。後継機種としてTR-909があるがこちらもヴィンテージ化しています。

303

おすすめ度 :  公開年 : 2005年

RolandのベースシンセサイザーTB-303のドキュメンタリー。TB-303はポルタメント機能に似た「スライド」、そして「アクセント」という機能により、非常に特徴的なウネウネしたサウンドを生み出すことが出来ます。シカゴのハウスアーティストによりこの特徴的な音を全面に押し出したアシッドハウスが誕生しました。その後、アシッドテクノ、ジャーマントランス、ゴアトランス、サイケデリックトランスなどテクノやトランスへと大きな影響を与えました。

WARP VISION THE VIDEOS 1989-2004

おすすめ度 :  公開年 : 2004年

IDM、エレクトロニカというジャンルを世に広めた歴史に残るレコードレーベル、WARPレコーズのミュージックビデオ集。LFO、エイフェックスツイン、オウテカ、スクエアプッシャー、クリスカニンガムなど錚々たるアーティストのMVが集められています。

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