『Phonocut』アナログレコードを自作できるマシン登場
独自のアナログレコードを作成できるホーム・ヴァイナル・カッティング・マシンが発表されました。
オーストリアのアナログ愛好家でPhonocutの共同設立者であるFlorian “Doc” Kapsが考案し、ビジネスパートナーとともにこのマシンを実現しました。
「Phonocut」では10インチサイズのレコードの作成に対応し、片面10分から15分の長さの音声を収録出来ます。
空のレコードディスクを置き、ユーザーが好きな曲をオーディオケーブルを通してマシンに流し、プレイボタンを押すだけで作成出来るようになっています。
このマシンはリアルタイムで動作し、音楽の再生中に波形をヴァイナルの表面にダイヤモンド針で直接カッティングします(再生は30分後に可能)。
通常、レコードを作成するためには、レコードプレス工場にお願いすることになり、だいたいは100枚単位での注文しか受けてくれません。少数ロットを制作してくれるところもありますが、その分1枚あたりのコストが掛かり、少し敷居が高いものでした。
しかし、今回のマシンが登場は、昨今のアナログレコードブームの影響もあり、レコード作成の需要が一気に増えることになるかもしれません。
アーティストがライブ会場でグッズとして限定EPを発売することや、DJなら自作曲をレコードにしてクラブで流したり、プロモーション用として配るなどの使い道が考えられるでしょう。
また、レコード愛好家には、デジタルでしか販売されていない曲を自分用にレコード化することも出来るので、アーティスト以外にも重宝されるマシンとなりそうです。
「Phonocut」は、10月15日からクラウドファンディングサイトKickstarterで、1,100ドル(約12万円)にて限定先行予約がスタートします。受注生産のため、実際にリリースされるまでには時間がかかり、2020年12月に最初のユニットを出荷する予定になるそうです。
Phonocut公式サイト