『OXI ONE』グリッドスタイルのシーケンサーが予約開始
スペインを拠点とするOXI Instruments社がパワフルなハードウェアシーケンサー「OXI ONE」のIndieGoGoキャンペーンを開始しました。
「OXI ONE」は、簡単さ、力強さ、表現力、頑丈さを念頭に置いて作られており、4つの独立したシーケンサー、LFO、アルペジエーター、設定可能なCV、ランダム機能などを備えています。MIDIとCVの接続をサポートし、8系統のCV/Gate出力はピッチをシーケンスするだけでなく、出力をエンベロープやLFOなどに使用することもできます。そしてルーティングを自由に設定できる1つのCV入力もあります。
OXI Instruments社は、今日の多くのシーケンサーに存在する欠点を取り除くことを目標に「OXI ONE」を開発しており、すべての機能に簡単にアクセスできるようになっているとのことです。
まず目につくのが、動作中に光ってアニメーションするグリッドがあります。グリッドはヤマハの「Tenori-On」で人気を博したグリッドスタイルのシーケンサーとして動作し、16×8のグリッドをピアノロールに見立てて、タイムラインに音符を追加していくことができ、音階機能と組み合わせてパターンを作るには素晴らしい方法です。また、16ステップの8トラックという伝統的なステップシーケンサーとして見ることもできます。
「OXI ONE」には4つのシーケンサーが搭載されており、それぞれが最大128ステップで、4つのモードのいずれかで動作します。
- Multi
- Chord
- Mono
- Poly
「Multi」は8つのトラックにアクセスでき、それぞれが独立したパラメーターを持っています(つまり、4つのシーケンサーをフル稼働させれば、最大32のトラックを同時に動かすこともできます)。「Chord」はコード生成機能を備えており、コード進行を作成することができます。「Mono」はシンセベースなどのモノフォニックなトラックをコントロールし、「Poly」は最大7つのボイスを同時発音でき、4つのCCとステップごとの複数のパラメーターを備えています。
CV側には8系統のCV/Gate出力があり、8つのトラックを反映させたり、モジュレーションやパーカッションのトラックに組み替えたりすることができます。ピッチだけでなく、ADエンベロープ、ポルタメント、ビブラートをCVで出力することもできます。シーケンサーではあまり見られないCV入力もあり、これはクロック入力としても機能します。
パターン生成やパフォーマンスモードでは、ベロシティ、オクターブ、トリガーなどをコントロールすることができ、ランダム性を重視しています。各シーケンスには、1つのデスティネーションを持つLFOがあります。また、アルペジエーターやストラム機能もあります。
今後のファームウェアアップデートでさらに多くのモードが追加される予定とのことです。
「OXI ONE」には多くの機能があり、すべてを使いこなすには相応の時間が掛かりますが、それに見合った価値があるでしょう。ドラムマシン、モジュラーシンセ、iPad、DAWまで、縦横無尽に接続出来るシーケンサー/作曲アシスタントツールとして、制作、ライブパフォーマンスどちらにおいても、中心的な役割を担うだけのポテンシャルを秘めています。
IndieGoGoでの予約販売は2021年6月3日まで行われます。価格は€530(約7万円)、2021年11月に出荷予定とのことです。
主な機能
- コンパクトサイズ:36 x 14 x 1.5 cm、1Kg
- シーケンサーごとに最大128ステップ
- 4つの独立したシーケンサーを同時に動作させることが可能(最大32トラック)
- シーケンサーごとに4つのモードを選択可能。モノフォニック、ポリフォニック、コード、マルチトラック(最大8つの独立したトラック)など。
- パターンやプロジェクトを瞬時に読み込み、ロードタイムなし
- CVとGATE出力はユーザーアサインが可能で、専用のグリッドレイアウトでリアルタイムに変更可能
- ADエンベロープ、ポリフォニー、モジュレーション、LFOのCVアウトをサポート
- 4つのパターン再生レーン、カウントダウン表示、プログラム変更が可能なアレンジャーモード
- シーケンサーごとに1つのLFOをアサイン可能、CV入力は割り当て可能なモジュレーターとして機能
- MIDI入力によるRecアクティベーションとRec Extendオプションを備えたLive MIDIルーパー
- USB、TRS、BLUETOOTH (BLE) 接続のMIDIをCVとゲート出力にルーティング可能
- クロック出力とクロック/CV入力(パルス周波数によるパラメータ・モジュレーションとして機能する)
- インテリジェントで音楽的なパターン・ランダマイザー(ヒューマナイズと制御可能なランダム機能を持つ)
- 革新的なコード機能(ボイシング、転回、スプレッドをホットキーで操作可能)
- 再生と演奏のランダマイザー(ベロシティ、オクターブ、トリガー、ラチェット、スキップを個別に設定可能)
- シーケンスとは独立したアルペジエーター(10モード、オクターブ、ゲート、ディビジョン、ホールド機能)とコードトリガーを備えたシーケンサーごとのキーボードモード
- 32個のCCレコーディング機能
- 内部クロックまたは外部同期(USB MIDI、TRS MIDI、BLUETOOTH MIDI、クロックIN)
- プレビュー機能
- ステップごとのパラメーター:ピッチ、ベロシティ、オクターブ、ゲート、4つのモジュレーションレーン、グライド(モノラルモードのCVsアウト用)、ラッチ、マイクロタイムオフセット、プロバビリティ、ストラム、ボイシング、コードタイプ(Chord Mode)
- 豊富なスケールとユーザーが選択可能なルート音
- オープンソースのアプリ(MacOS、Linux、Windows、iOS、Android)で、さらなる設定やプロジェクトのバックアップが可能
- 1ステップあたり1/32~1barの分解能
- エクステンド機能
- ループ機能
- 開始と終了のステップを選択可能(トラックとシーケンサーごとに独立)
- MIDI出力チャンネルの選択(トラック、シーケンサーごとに独立)
- シーケンサーごとのスイング
- 再生方向:フォワード、バックワード、オルタネイト、ランダム
- 複製、全方向へのパターン移動(回転、移調)など、複数のパターン編集機能
- パターン、パート、シーケンス、ステップ、プリセットのコピー、ペースト、クリア機能
- 複数のUndoステップ
- プロジェクト設定を含む最大15個のプロジェクトと、1つのプロジェクトにつき最大64個のパターン、16個のソングを使用可能。コンパニオンアプリでパターンの書き出しが可能
- MonomeチームのオープンソースによるMonome Gridのサポート。現在、DIY nornsのデバイスで利用可能