Moodymann(ムーディーマン)
Moodymannとしてアーティスト活動を行う、Kenny Dixon Jrはミシガン州デトロイト出身のDJ・アーティストです。
レコードレーベル「KDJ Records」「Mahogani Music」のオーナーとしてや、ハウスユニット「3 Chairs」のメンバーとしても知られています。「Moodymann」というアーティスト名は、もともと地元で「Moody」というあだ名で呼ばれていたことから付いた名前だということです。
MoodymannはPrinceのファンとして知られていますが、Prince以外に影響を受けた人物として2人の名前を挙げています。
一人は祖父で、「Jimmy D’s Celebrity House」というジャズクラブを経営していました。祖父のことはアートワークに使用したり曲のタイトルになっていたりします。もう一人はデトロイトのダンスミュージック専門ラジオのDJであるThe Electrifying Mojo(エレクトリファイン・モジョ)で、彼に影響を受けたDJは多いと語っています。
90年代初頭に複数のレコード店で働いていた彼は、クラブ「Outcast Motorcycle Club」でレジデントDJを務めていました。
94年にKDJ Recordsを設立以降、多くのリリースを重ね、97年にCarl Craigが運営するレーベル「Planet E」からアルバム「Silent Introduction」をリリースし大ヒットを記録しました。アメリカだけではなくフランスでもこの作品は高い評価を受け、Moodymannの人気はここから世界的なものとなりました。
Moodymannのサウンドはリフやサンプル・グルーヴを革新的に駆使して生み出された、テクノやハウスミュージックのハイブリッドであると評されています。トラック制作はパソコンを使わず、MPCやSP1200で行われ、DJはレコードを使用していることから、レコードやアナログ機材への愛着がうかがえます。彼の作品からあふれ出る「ソウルフルネス」は全く持って疑う余地がなく、我々を魅了してやみません。
クラシックソウルやジャズからのサンプリングを使用し、低いベースと時代と逆行するようなスローなプログラミングが特徴で、「People Make the World Go Round」のリミックスなど多くの傑作を残しています。
Innerzone Orchestra – People Make The World Go Round (KDJ Remix)
また、Amp FiddlerやNorma Jean Bellら楽器奏者との共作も多く、現在もそのコラボレーションは継続的に行われています。
2011年にリリースされた「Dem Young Sconies」は「デトロイトテクノを定義する10のトラックの一つ」としてNPRに選出されました。
Moodymannはアーティストとして秘匿性を重視しており、インタビューやメディアへの露出を極端に嫌い、そのルーツや生い立ち等を知ることが困難とされている点も彼の特徴です。そのことからカルト的人気を誇り、出すレコードはプレミア化され高騰することも少なくありません。
Moodymannのおすすめ曲
Moodymann – I Like To Know
Moodymann – Misled
Norma Jean Bell – I’m the Baddest Bitch (In The Room) (Moodymann Mix)
Norma Jean Bell – Come Into My Room (Kenny Dixon Jr Mix)
Kenny Dixon Jr. – Yesterdays
Moodymann – Mahogany Brown
Moodyman – Don’t you want my love
Moodymann – People
Moodymann – Lyk U Use 2 (feat. Andrés)
MoodymannのDJ Mix
Moodymann @ Detroit Love – Luz De Gas (12.02.2017)