音楽を購入しようとすると、次から次に欲しいものを発見して予算内で収めるのは難しいものです。
ましてやオンラインショッピングでは天文学的な数の曲があり、探せば探すだけ欲しい曲が見つかります。結果、ショッピングカートには遥かに予算オーバーした数の曲が入ることになるのです。
DJの中には何時間もかけてたくさんの曲を聴いても、買う価値のあるのは数曲だけという人もいると思いますが、大抵の場合は買い過ぎてしまう傾向があると思います。
そこで今回はオンラインで楽曲を購入する際の節約術を考えてみましょう。
自分のものさしを持つ
自分の「ものさし」を持つとは、つまりは購入基準を明確にするということです。
例えば、時間を制限して購入するとか、自分のスタイル以外の曲調は買わないとか、リファレンスとする曲よりも音質が悪い場合は買わない、アルバムは買わないなど、マイルールを決めることでかなり節約になります。
あれもこれも買うことは節約とは程遠くなりますので、「本当にこの曲はDJとして使うだろうか?」と自分に問いかける必要があります。DJではなくリスニング用途ならストリーミングのマイリストやお気に入りに入れておくだけで充分かもしれません。
複数のストリーミングで試聴する
気に入った曲を購入していざ聴いてみたら、「思っていた感じと全然違う!」となったことは誰にでもあると思いますが、購入時の失敗を減らすことは節約の大きなウェイトを占めます。
ストアの試聴だけで購入せず、例えば、Youtubeや、Soundcloud、Spotifyなど複数のストリーミングサイトで試聴してみることです。
ストアの試聴はその曲の一番おいしい部分を切り取っていたり、ストアによっては派手に聴こえるように音圧を上げたり、音質調整している場合もあり、実際よりも印象が良く聴こえることがあります。
また、座ってじっくり聴くだけでなく、部屋で踊りながら聴くというのもおすすめです。グルーヴ感を身体で感じることが出来るので、座っているだけでは気付けなかったことに気付ける可能性があります。
メールマガジンを受信するように設定しておく
お気に入りのストアからのメルマガを受信するように設定しておくことで、割引クーポンが届くことがあります。例えば、年末セールや、周年セール、しばらく買い物をしていない会員や、会員の誕生月に割引クーポンを発行するストアなどがあるので登録しておいて損はありません。
複数のサイトで価格を比較する
同じ曲であっても、ストアによって価格が違うことはレコードやCDなど物理的な商品だけでなく、デジタル商品であってもよくあることです。例えば、ある曲が2ドルで販売されていたとして、Beatport、Traxsource、JunoDownload、iTunes、Amazon、Bandcampなど、他のストアを見てみることでより安く購入出来る場合もあります。
数日カートに入れて寝かせる
すぐに購入せず、カートやウィッシュリストに保存しておき数日寝かせるというのも非常に有効です。
試聴している時は新しい刺激に興奮して購買意欲がMAXとなっています。しかし、数日経て何回か聞き直してみると、自分のスタイルとは全然違うと気付いたり、前回聴いたほどの衝撃がないと感じたりします。本当に良い曲は数回聴いた程度では飽きませんので、数日後でもフレッシュな感覚が残っていれば、それはマストバイです。
ただし、購入対象がレコードの場合は売り切れてしまう場合があるため、なるべく早く決断をした方が良いかもしれません。
DJ用サブスクリプションサービスに加入する
特にDJを初めて間もない人におすすめなのが、Beatport LinkやBeatsource LinkなどのDJ用サブスクリプションサービスに加入することです。
例えば、Beatport Linkでは14.99ドルでBeatport内の全楽曲にアクセス出来ます。通常、Beatportでダウンロード購入する場合、mp3でも1曲につき1.29ドルや1.99ドルしますから、月に7曲〜11曲ぐらいを購入する金額でBeatport Linkが利用出来ることは素晴らしいことです。これにDJコントローラーを追加すれば、初心者の練習としてはパーフェクトなDJ環境と言えます。
まだクラブで演奏する予定がない初心者のうちは、何よりもたくさんの曲を聴き、ダンスミュージックとDJプレイに関する理解を深めることが先決なので、まだ自分で楽曲を持つ必要性はなく、14.99ドルのストリーミング利用のみのプランで充分です。その後、クラブでプレイする機会が出て来た時に、オフラインでも利用が出来るプランにアップグレードするなり、個別に曲をダウンロード購入するなりを考えれば良いかと思います。
初心者におすすめとは言いましたが、例え中級者、プロであってもDJ用サブスクは非常に有効です。実際に普段のDJプレイの中にすぐに落とし込めるので、本当に必要な曲のみを購入することが出来るようになり、無駄な買い物が減りますし、次々と新しいミックスをアップするようなDJには最適なサービスでしょう。
時は金なり
最後に、節約術と言っておきながら元も子もないですが、最も大切なものは時間だということを付け加えておきましょう。人は誰しも限りある時間を生きています。節約することは素晴らしいことですが、お金を節約するために時間を浪費しないことをいつでも念頭に入れておくべきで、その節約のために自分の時間を消費する価値があるのかを考えることが肝要と言えるかもしれません。