Glenn Astroがニューアルバム『Homespun』をリリース
Glenn Astroといえば、2016年にMax Graefとのコラボアルバム「The Yard Work Simulator」を<Ninja Tune>からリリースし、リリースツアーで来日していたことが印象に残っている人も多いと思います。
その後も、2018年にHodiniと共にエレクトリック・ソウルともいえるアルバム「Turquoise Tortoise」などリリースを重ねてきましたが、Glenn Astro個人名義のアルバムとしては、2015年に<Tartelet Records>からリリースされたデビューアルバム「Throwback」以来、5年ぶりの作品となります。
45分に及ぶ10曲で構成されたニューアルバム「Homespun」についてGlenn Astroは、
「このアルバムは、意図的に決定したファースト・アルバムとは全ての面で異なるものになっています。ヴィンテージ・サウンドやリファレンスはなく、サンプリングは使わず、未来的なサウンド・デザインと曲の構造を組み合わせています。露骨なリファレンスは少なく、他のすべてのものをより多く取り入れて可能な限り新しく、直感的なものにしようとしました。」
と説明しています。
Glenn Astroは、2013年から2015年にかけて、MPCを多用したLo-Fiハウスミュージックにおいて重要な役割を果たしました。それ以来、彼は<Ninja Tune>や<Apollo>などのレーベルからリリースし、彼が関わる全ての作品に独特のシグネチャーを残してきました。
「3ヶ月以内にアルバムを完成させるという最後通牒を自分に課して、もし完成しなかったら、自分のキャリアの道を考え直して、音楽を趣味として続けなければならないと思っていました。もしこのアルバムがなかったら、今頃は手作りのボールペンを売っていたでしょうね。」と彼が話すように、アルバム自体は3ヶ月足らずの短期間で制作されました。
J Dillaへのオマージュである「The Yancey」では、煌めくメロディー、ディープなアンビエントサウンドスケープ、そして高度なドラムプログラミングで、コンテンポラリーダンスミュージックのビジョンを描いています。「Moreira」や 「Look at You」では、エレクトロニック・ファンクのハイブリッドのように感じられ、「Taking Care of Business 」は、ジャングル/ドラムンベースをテーマにしたりと、ブラックミュージックをルーツとしつつも未来を感じさせるバラエティ豊かな作品となっています。
アルバムから先行シングルとして「Homespun」がリリースされており、コペンハーゲンを拠点に活動するグラフィティアーティスト、Spyoをフィーチャーしたミュージックビデオが公開されています。このビデオでは、デンマークの首都にあるパラレルな社会やサブカルチャーを垣間見ることができます。
「Homespun」は2020年10月27日にLPとデジタルでリリースされます。