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Pioneer DJとSeratoの合併をニュージーランド商業委員会が否認

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Pioneer DJの親会社であるAlpha Thetaが提案したSeratoの買収が、ニュージーランド商業委員会(NZCC)によって否認されました。

昨年7月に提案されたこの合併は、SeratoがAlpha Thetaの傘下に入るというものでした。

これはいわゆる「敵対的買収」ではなく、友好的買収であり、Pioneer DJ rekordboxとSeratoという2つのトップDJソフトを1つの屋根の下に置くことになり、AlphaThetaはDJソフトウェア市場の90%のシェアを手にする予定でした。

しかし、Seratoはニュージーランドを拠点としているため、この合併にはニュージーランド商業委員会の承認を得なければならなかったのです。

ほぼ1年にわたる審議の結果、否認されたことが発表されました。

この買収について、ニュージーランド商業委員会のジョン・スモール委員長は「委員会はこの合併が、”市場の競争力を低下させることはない” という主張に納得していない」と述べました。

ニュージーランド商業委員会はこの合併により、DJハードウェアとDJソフトウェアの両業界において、AlphaTheta社が大きな支配力を持つことになると判断しました。

ニュージーランド商業委員会はさらに以下のように述べています。

「rekordboxとSetatoはDJソフトウェア市場で緊密に競争しています。同市場には他のDJソフトウェア・プロバイダーも残るだろうが、近い将来、新たなDJソフトウェア・プロバイダーが同市場に参入する可能性が失われると考えた。したがって、我々は合併がDJソフトウェアの競争を実質的に低下させ、消費者への価格上昇、または低品質のソフトウェア提供をもたらす可能性を排除することはできなかった」

この決定について、AlphaThetaとSerato両社は控訴する見込みとのこと。

両社の共同プレスリリースによると、

「我々AlphaThetaとSeratoは、ニュージーランド商務委員会が買収計画を否認したことに遺憾の意を表します。今回の提案された買収計画が実現すれば、私たちの補完的な専門知識を活かして、世界中のDJやプロデューサーに素晴らしい製品を提供する能力が加速し、ニュージーランドの音楽技術産業にも大きな利益をもたらすと信じていました。 

規制当局の判断にもかかわらず、私たちの組織は長年にわたり協力関係を築いてきました。アーティストが音楽を創作し、演奏する方法を進化させるための技術の価値と利益を堅く信じ続けています。」

AlphaThetaの片岡義典社長兼CEOは、「判定の結果は非常に残念ですが、私たちは未来に対して希望を持っています。このプロセスを通じて、Seratoとの15年間の協業関係をさらに強固にし、DJやプロデューサー向けの多くのエキサイティングな新プロジェクトの開始に繋がりました。」

SeratoのYoung Ly CEOは、「私たちが望んでいた決定ではありませんが、Seratoのビジネスはこれまでで最高の状態にあり、AlphaThetaとの関係も同様に良好です。このプロセスを通じて、私たちは自分たちの得意分野に集中し続け、AlphaThetaや他の業界パートナーとのプロジェクトも順調に進んでいます。」

と述べています。

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