Adonis(アドニス)
Adonisはアシッドハウスのパイオニア的存在のプロデューサーでありDJです。アドニスという名の由来は、ギリシャ神話に出てくる愛の女神アフロディーテに愛された少年の名前からです。Adonisは生まれたときの名前はMichael A. Smithでしたが、現在は本名もAdonis M. Smithに改名しています。
Adonisは1962年にシカゴのウェストサイドで生まれ、若い時期から本格的に音楽を学びました。アメリカの音楽院(The American Conservatory of Music)でジャズを専攻したため、インターバルやスケール、アドリブなどの知識を理論的にマスターしていきました。もちろん、楽器もこなし、ベースギター、リードギター、キーボード、パーカッション、ドラムなど複数の楽器をこなせることは彼の音楽に深みを与えることになりました。
音楽院卒業後、AdonisはいくつかのR&Bバンドでベースギターを弾いていた時期に、1984年にClockwork(クロックワーク)というグループのメンバーとして「I’m Your Candy Girl」のレコーディングをします。この曲は模索していた時代の曲でポストディスコブギーに分類されます。
Clockwork – I’m Your Candy Girl
その後、Jesse Saundersの「On and On」に衝撃を受け、自分のやるべき音楽はハウスミュージックだと気づき、1986年にAdonis名義で「No Way Back」をリリースしました。「No Way Back」はローランドのTB-303が使用されており、その後のアシッドハウスムーブメントの先駆けとなる作品で、トータル10万枚以上売れる大ヒットとなりました。
Adonis – No Way Back
同じく86年に、Marshall JeffersonのSleezy D.名義でリリースされた「I’ve Lost Control」はAdonisがTB-303を、Marshall Jeffersonがリズムマシンのプログラミングを行なったと言われています。
1990年以降は、新しいサウンドを作り出すこと、愛する音楽を作ることに注力しており、多くのミュージシャンに影響を与え続けています。
Adonisのおすすめ曲
Adonis – We’re Rocking Down The House