アイルランド政府は、国内の草の根ライブハウスやクラブを支援する「2026年度草の根ヴェニュー支援スキーム」の対象として、計60の会場に総額100万ユーロの資金を提供することを発表しました。
パトリック・オドノヴァン文化・通信・スポーツ担当大臣が明らかにしたこの施策は、2025年に試行プログラムとして開始されたもので、2年目となる今回は予算規模が大幅に拡大されています。
助成の対象となる会場数は前回の約2倍に増え、アイルランド全土の各施設に対して最大2万ユーロが交付される予定です。
背景には、運営コストの高騰やナイトライフに対する習慣の変化によって、小規模な独立系ヴェニューの持続可能性が欧州全体で危ぶまれている現状があります。
今回の支援リストには、アイルランドのクラブカルチャーを支える重要な拠点が多く含まれているのが特徴的です。
ダブリンからは、エレクトロニック・ミュージックの拠点として知られるWigwam、Yamamori Tengu、The Bernard Shaw、The Grand Socialといった著名な会場が選出されました。
さらに、コークのCyprus AvenueやゴールウェイのRóisín Dubhなど、地方都市の夜の経済を支えるスペースも支援の対象となっています。
ダンスフロア向けの直接的なグルーヴを追求するKi Creightonのようなアーティストの楽曲が映えるのは、まさにこうした親密な空間やウェアハウス風のヴェニューに他なりません。
草の根の会場は次世代の才能が育つ実験場としての役割を担っています。
交付を受けた各会場は、今後数ヶ月以内に助成金を活用したイベントのプログラミングを開始する見通しです。
地域に根ざした小規模なダンスフロアの灯を守るための取り組みは、今後のナイトタイムエコノミーのモデルケースとしても注視されることになるでしょう。

